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microCMSと連携したWebサイトを多言語対応するにはどうすればいいですか?

→ 大まかに、外部の翻訳ツールを導入して自動的に翻訳する方法と、事前に翻訳し、microCMSに手動で登録する方法があります。

microCMSを導入したWebサイトで多言語対応するには、大きく(1)外部の翻訳ツールを導入して自動的に翻訳する方法と、(2)microCMS側で事前に翻訳して手動でAPIに登録する方法の2つがあります。

(1)外部の翻訳ツールを導入して自動的に翻訳する方法

1つ目は、外部の翻訳ツールをWebサイトに導入し、コンテンツを自動的に翻訳し、表示する方法です。翻訳方法の形態にはいくつかのパターンがあり、Webサイトの技術構成などによって最適なツールを選びます。

翻訳ツールの例として、以下のようなものが挙げられます(2025年4月現在の情報です)。

■ 外部ツールで自動翻訳する方法のメリット

  • 言語追加などの拡張にも柔軟に対応できる
  • 開発工数がほとんどかからない(※特に埋め込み式の場合)
  • SEO対応も自動化できる

■ 外部ツールで自動翻訳する方法のデメリット

  • サービスの継続性や料金変動など、外部サービスに依存するリスクがある
  • 特定の言語のみ構成を変えるなど、カスタマイズの自由度が低い場合がある
  • 自動翻訳の場合、翻訳精度に限界がある

メリットおよびデメリットは、ツールや連携方法によって異なる場合があります。

 

(2)事前に翻訳し、microCMSに手動で登録する方法

2つ目は、コンテンツを事前に翻訳したうえで、microCMSに手動で入稿し、登録されたコンテンツを表示する方法です。こちらの方法は、大きく分けて、言語ごとにAPIを作成する方法と、1つのAPIで言語ごとにフィールドを作成する方法の2パターンがあります。

1. 言語ごとにAPIを作成する方法

こちらは、例えば「ブログ(日本語)」「ブログ(英語)」のように、言語別にAPIを作る方法です。

メリット

  • 言語別にコンテンツを分けることができるため、他言語のコンテンツへの影響を気にしなくて良い
  • 既存言語のAPIに手を加えずに対応できるため、既存サイトの多言語化も比較的少ない工数で実現できる
  • 言語ごとの運用者に対する権限をそれぞれ付与できる(※Businessプラン以上をお使いの場合)
デメリット
  • 取り扱い言語が増えるたびにAPIが増えるため、利用可能なAPI数に制限がある場合に採用しづらい
  • 言語間のコンテンツを見比べづらい
  • 言語間で共通の項目(slugなど)も、それぞれのAPIごとにフィールドを作る必要がある

別の言語用のAPIを作成する際は、APIスキーマのエクスポート/インポート機能をお使いいただけます。

日本語で作成した内容を、自動的に別の言語のAPIに登録するワークフローを実現することも可能です。詳細はこちらの記事をご覧ください。

2. 一つのAPIで言語ごとにフィールドを作成する方法

APIスキーマ設計において、「カスタムフィールド」を使って言語ごとに入力フィールドを分ける方法です。

メリット
  • 最低限のAPI数で実現できる
  • 同じ編集画面内で見比べられるため、言語間でコンテンツを比較しやすい
  • 翻訳が必要なフィールドだけ多言語化すればよい
デメリット
  • 言語が増えた場合、コンテンツサイズの制約に抵触する可能性が高くなる
  • 3言語以上の場合にレイアウトを組みづらい(※カスタムフィールドでは2カラムのレイアウトまでしか対応できないため)
  • 既存サイトを多言語化する場合、開発の工数がかかる
  • カスタムフィールドを利用する場合、コンテンツ一覧画面でフィルタを利用できなかったり、全言語のデータがAPIのレスポンスに載ってしまうなどの制限が生じる

■ microCMSに手動で登録する方法のメリット

  • 事前に翻訳してコンテンツ登録するため、翻訳プロセスを自由にコントロールできる
  • 外部サービスに依存する必要がなく、サービスの継続性や料金変動といったリスクがない

microCMSに手動で登録する方法のデメリット

  • API設計、表示ロジックの検討、URL構成など、多くを自前で構築する必要があるため手間が大きい
  • 途中で言語が増えた場合、管理画面内のコンテンツ構成が複雑化しやすい
  • 手動で翻訳をするため、言語別に翻訳のコストがかかる